ハマスゲ~畑で増えて困る雑草!繁茂するしくみは?~

ハマスゲは単子葉植物カヤツリグサ科カヤツリグサ属の植物です。スゲと名が付いているがスゲ属ではありません。和名の浜(海岸)に多く、いまでは多くの場所で見かけられますが、世界に広く分布し、オーストラリア、南北アメリカなどに帰化しています。
地中に匐枝(ふくし)を伸ばし、先端にアーモンド形の塊根(かいこん)をつくります。大きな群落になることもあります。茎は細くて硬く、基部は褐色の繊維に覆われ、葉は幅2~5mm、やや厚く、光沢があり、花茎より短い。茎頂に1~5本の花序枝を出します。
地下に紡錘形の塊根を持ち、細い縄のような匍匐茎(ほふくけい:這って伸びる茎)を伸ばして広がります。新芽が伸び、繁殖力が強力で、アスファルトで覆っても突き破ってくるほどです。畑は土が柔らかく、作物に水や肥料を与えるので、よく繁殖します。
さらに困ることは、黒いマルチを張って農作物をつくると、マルチを突き破り、大きく伸びます。また、伸びた葉を抜くと、土の中に塊茎を残します。
また、暖かく条件が良ければ、また増えるので、大変困った雑草です。ハマスゲを深く土を掘り起こし、丁寧に全部取り除くか、濃い除草剤で枯らさないといけません。その塊茎は香りがあって、香附子(こうぶし)と呼ばれ薬用にも重宝されています。秋から翌春にかけて肥大した塊茎を掘り取って乾燥させたものを使用します。漢方薬として芳香性健胃(けんい:丈夫な胃。健康な胃)、浄血(じょうけつ:血をきれいにすること)、通経、鎮痙(ちんけい:けいれんを抑えること)の効能があるとされています。
豊明市史(自然)編集員 小笠原 昇一
広報とよあけ 令和8年11月号 とよあけの自然掲載