植えた覚えがないのに、いつの間にか庭にマンリョウが生えて赤い実をつけていたということはありませんか。マンリョウは日本では関東以西から琉球まで分布する小低木で、市内には丘陵地の林下や社寺林、庭などに生育しており種子が運ばれます。昔から花の少ない冬にあって緑の葉と赤く熟した実が美しく、その名も縁起の良いことから、センリョウと共に正月を飾る植物として用いられます。「マンリョウ」の名はカラタチバナの漢名である「百両金」あるいは「センリョウ」に対して幕末の頃つけられたようです。
センリョウは関東南部以西に分布し、市内では丘陵地の林下に見られます。マンリョウと違って枝の先端に実がつくので、正月の切り花として欠かせない植物になっています。
いつの頃からかセンリョウとマンリョウにアカネ科の小低木であるアリドオシを組にして植え、「千両万両有通し」と縁起担ぎしますが、残念ながらアリドオシは市内には自生が見られません。