とよあけの自然 

キジ ~日本の国鳥~

キジの画像

 キジは日本のシンボルとして1947年に国鳥に指定されました。現在使われている1万円札の裏面に雌雄(しゆう)の姿が描かれています。また、童話「ももたろう」の家来として鬼の征伐に登場するなど、子どもから大人にわたる各層から親しまれている鳥です。
 雌は茶褐色の地味な色合いですが、雄は顔の皮膚が裸出(らしゅつ)して赤く、尾が長く、体は光沢のある緑色など、色彩の派手さが目立ちます。5月の繁殖期にはレンゲソウの咲き乱れる田んぼのあぜ道で身を震わせながら、 「ケンケーン」と鳴くことにより姿を見つけることができます。
 人や犬が近づくと激しく羽ばたいて飛び立ってしまいますが、車窓から観察すれば警戒心を解くので近くで見ることができます。
 全長(くちばしから尾の先まで)80センチと大変見ごたえのある鳥で、美しさに惚れ惚れします。こんな美しいキジですが狩猟鳥のため猟期には命を失うこともあります。

 

市史編集委員 三浦 馨