とよあけの自然 

アズマヒキガエル(ヒキガエル)~産卵から幼生へ~

アズマヒキガエル(ヒキガエル)の画像

 春のお彼岸の頃、夜8時を過ぎると、庭先からクックックッと鳥のような鳴き声が聞こえてきます。何が鳴いているのかと思い、懐中電灯の明かりで照らしてみると、何と庭の池にヒキガエルの姿を見つけました。ヒキガエルは、日本在来の中では最も大きなカエルで、 4肢は短く、体背面に大小の隆起から毒液を分泌します。
 昨年、この時期に産卵しましたが何故か幼生には至りませんでした。今年も産卵するかと思い連日観察していると、数日後にスイレンの根元にひも状の卵塊があり、1週間後には数え切れない程の真っ黒なオタマジャクシが動いていました。
 5月下旬になると、尾がとれ手足が出てきて、可愛らしいカエルに成長すると、50センチ位の池の壁を一斉によじのぼり、庭一面、足の踏場もないくらいのカエルだらけになりましたが、日毎に数が減り、どこへいってしまったのか、 1週間もすると姿を消してしまいました。
 1000余匹いた幼生のうち、ヘビや鳥に食べられて何匹くらいが親ガエルになれるのでしょうか。厳しい自然界に向けての出発に頑張れよとつい応援してしまいました。

 

市史編集委員 三浦 馨