6 自主防災組織の活動ここがポイント

本部班では

若い人の参加の促進が不可欠です。
緊急事態への対応を最大の目的とするので、活動的な若年層の参加を呼びかけましょう。
阪神・淡路大震災では、若い人たちの主体的なボランティア活動が注目されました。そういう気概を生活の場である地域に向けてもらうことも、防災組織の活動のテーマではないでしょうか。

広報班では

(1)情報をいかに正しく集約するか。

広報活動は、正しく、確実に伝えることが絶対条件です。そして、それにはさまざまな情報を集め、正確に整理して的確にかつ簡潔にまとめることが大切です。そこで、その情報の正確で迅速な収集・整理・判断、まとめの方法をどうするかというしくみ(組織的な流れ)を作っておくことが必要となります。

(2) 街頭広報活動の研究

多くの人々に必要な情報を同時に伝えるには、手分けして一斉に、短時間で行うことが重要です。また、広報が遅れたり誤解や混乱をきたしたりしないよう、きめ細かな広報のやり方の研究が大切です。

消火班では

初期消火活動には多くの協力者も必要です。広報班と協力して水、消火器などを持って駆けつけてもらうような広報活動もしましょう。
飛び火による類焼の早期発見、消防が到達した後のやじ馬の整理なども腕章などで立場を明かして、防災組織として行うようにしましょう。

避難誘導班では

人々を避難場所に安全に誘導するというのが主な役割です。そして、自らも避難者の一人ですが、同時に多くの人たちのさまざまな問題を防災関係機関などへ取り次ぎ、またその人たちの不便さが少しでも取り除かれるように努力しましょう。

救出・救護班では

資機材の保管場所は、悩みの一つです。いつも使うものではないだけに邪魔な感じですが、いかに緊急時に素早く取り出し、使用できるかがポイントです。阪神・淡路大震災では多くの人たちの救出が必要でしたが、救出や搬送の用具がすぐに使えなかったために悔やまれた例が少なくありませんでした。
また、資機材は一般の家庭にはないような用具です。誰でもすぐに取り出して緊急救出に使えるような保管をしておき、さらに地域の誰もがその場所及び使い方を知っておくように周知することが必要です。

避難所班では

大災害ではなくても水道が止まるような被害が起こることは、これまでの地震などで経験してきています。そのようなときは防災関係機関の給水車が街角で給水活動をします。しかし、満足のいくような給水は少なく、むしろ最小限度の水準で公平にという制限があります。
どこに、いつごろ給水車がくるか、給水の順番をどうするか、一人あたりの給水量をどれだけにするか、高齢者世帯への助力はどうするか、などを事前に検討しておくことが大切です。
また、病人や寝たきりの方、乳児のいる家庭を優先するために、その世帯の把握も必要です。