広報とよあけ 令和2年12月1日号
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37“とよあけ花マルシェ”とは、花の街として豊明市をPRするために花イベントや花関連商品などにより、花に親しむ暮らしをお届けするものです。毎月花情報を連載しますので、お楽しみください。とよあけ花マルシェコラムとよあけ花マルシェコラムもうすぐクリスマス。クリスマスの花と言えばポインセチアですね?ポインセチアはトウダイグサ科トウダイグサ属に分類される種しゅで、原産地はメキシコ以南の亜熱帯から熱帯にかけてです。熱帯種なので低温に弱く、本州以北の戸外では越冬できませんが、沖縄以南であれば地植えもでき、樹木として大きくなります。 ポインセチアの特徴は開花期が近づくとその苞ほうが真っ赤に染まるところです。「これも苞なの?ヤマボウシと同じね。」そうです。しかし、大きく違うのは、ヤマボウシは放っておいても苞に白やピンクの色が載のるのに対し、ポインセチアはひと手間かけないと赤くなってくれないところです。ポインセチアの鉢を夜が11時間30分より長くなった日から50日前後、半日陰の場所に置いておくと茎の先に花はなめ芽と赤い苞が着きます。日本だと9月下旬から50日後の11月中下旬の屋外でこうなるのですが、熱帯性のポインセチアは本州以北の11月の最低気温に耐えられません。したがって、8月の下旬から遮光で夜を長くするか、あるいは10月下旬に光の当たる温室に入れるかしないといけません。「そうか~。こういう時間と手間を考えると毎年お花屋さんで買っても高くないね!」ええ、そうなんです。毎度ありがとうございます! さて、ポインセチアは英語圏では「CクリスマスフラワーhristmasFlower」、中国語もこれを真似て「聖ションダンフアー誕花(クリスマスの花)」です。しかし、これをあえて和名で言うと「猩しょうじょうぼく々木」。そう、「猩々祭り」の主役のあの恐ろしい姿の猩々です。ポインセチアの緋色が能『猩々』の装束を思わせるからのようです。これはこれで個性的で悪くない名前でしょ? 執筆 愛知豊明花き流通協同組合 理事長 永田 晶彦東海鉢物品評会鉢花・蘭の部で農林水産大臣賞を受賞したポインセチア(画像提供:愛知県豊明花き流通協同組合)筆者撮影オギ(荻)はイネ科ススキ属の植物の一種です。草丈は一から二メートル程で、河川敷などに大きな群落を作る身近な多年草です。日本全国や朝鮮半島、中国大陸に分布しています。葉は四十から八十センチメートルと長く、幅は一から三センチメートルであり、中央脈がはっきりしています。花期は九から十月、穂は三十センチメートル程であり、小穂が多数互生しています。茎は硬くて節を持ち、つやがあります。野焼きをすると、丈夫な茎は燃えません。ススキに良く似ていますが、オギは地下茎で広がるために株立ちになりません(ススキは束状に生えて株立ちになります)。ススキと違い、オギには芒のぎがありません。また、ススキが生えることのできる乾燥した場所には生育しませんが、ヨシよりは乾燥した場所を好みます。かつては茅かやぶき葺の屋根の材料として広く用いられていました。特に堤防の斜面にススキは少なく、オギは分布を広げています。豊明市史(自然)編集委員小笠原昇一ススキとの違いをご存知ですか?秋風にたなびくオギ(荻)栄の堤防に生育するオギ

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