広報とよあけ 令和元年8月1日号
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33“とよあけ花マルシェ”とは、花の街として豊明市をPRするために花イベントや花関連商品などにより、花に親しむ暮らしをお届けするものです。毎月花情報を連載しますので、お楽しみください。とよあけ花マルシェコラムとよあけ花マルシェコラム 元号が改まって3ヶ月が過ぎ、やっと年月日の記入にも「令和元年」と書きはじめることに慣れてきたものの、暑さがピークの中、集中力も途切れがちで、書き損じる書類のなんと多いことでしょう。こんな酷暑の中でドッシリと花を咲かせるヒマワリにあやかりたいものです。「ドッシリって、ヒマワリは太陽に向かってくるくる動く落ち着きのない花ではありませんの?」ええ。昔からそういわれてますが、さて実じつはどうでしょうか? ヒマワリは、キク科ヒマワリ属に含まれる種を指します。原産は北アメリカ中西部で、アメリカ大陸の発見後、スペイン、イギリス、ロシア、中国へと渡り、日本へは『訓きんもうずい蒙図彙(中なかむら村惕てきさい斎、寛文6年)』巻第二十花くわさう草の部の附には「丈ぢやうぎく菊、俗ぞくに云いうてんがいばな(天蓋花)、丈ちやうきくくわ菊花、一いちめい名、迎げいようくわ陽花」とあることから、これ以前に渡来していたと考えられています。 今ではすっかり日本の風土に溶け込み、この時期はいろんな場所でヒマワリ畑を見ることができます。また、全国の多くの市町村でシンボルの花とされ、福祉施設やバスの名前にもなっていますよね!「そうそう『ひまわり・・・』といえば福祉関係かな?と思えるほど広まってる」ほ~んと、そうですね~。 ところで、ヒマワリが太陽に向かって動くというのは本当でしょうか?・・・実は本当なんです。しかし動くのは伸びつつある花はなめ芽。ヒマワリの花芽は明るい方に向かって伸び、さらにこの伸びる早さは日の当たる側と日の当たらない側(茎の裏側)で違い、日の当たらない側の方が早いのです。したがって日を受けながら花芽は太陽に向かってお辞儀をするように伸びていきます。この動きは花芽が蕾つぼみになるまで続くので、あたかも蕾が太陽を追いかけて動いているように見えるんですね。ちなみに蕾が開く時は、もう伸びないので、動かなくなります。 それでは今回はここまで。みなさん熱中症にはお気を付けくださ~い!執筆 愛知豊明花き流通協同組合 理事長 永田 晶彦写真は筆者撮影 イタリアンライグラスはイネ科の一、二年草で、ネズミムギともいいます。この植物の葉は細長く、高さは50~80㎝で、現在は、どこでも繁殖して皆さんが困っています。原産地は地中海沿岸で、日本へは明治初期に渡来、現在では各地に野生化しています。乾燥した草地に生え、道端でもよく見かけ、特に裸地によく出現します。小さな束になって真っすぐに立つ姿は独特です。 和名の「ライグラス」の「ライ(rye)」とは「ライ麦」のことで、おそらく「ライ麦のような草」という意味です。 若い葉は円すい状に巻いて現れ、初夏に穂が出て、2㎝ほどの小しょうすい穂が穂軸に向かい合って互生するため扁平になり、1㎝ほどの芒のぎがあります。 イタリアンライグラスを飼料とするために栽培されましたが、土手、田畑のあぜ道、道端など、どこでも繁茂して困ってみえるのではないでしょうか。また、除草剤を散布しても枯れにくいそうです。豊明市史(自然)編集員小笠原昇一やたらどこでも増え続ける飼料植物のイタリアンライグラス穂の先端部排水路の土手に生育するイタリアンライグラス訓きんもうずい蒙図彙に登場するヒマワリ(国立国会図書館蔵)

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