広報とよあけ 令和元年5月1日号
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39“とよあけ花マルシェ”とは、花の街として豊明市をPRするために花イベントや花関連商品などにより、花に親しむ暮らしをお届けするものです。毎月花情報を連載しますので、お楽しみください。とよあけ花マルシェコラムとよあけ花マルシェコラム 新しい元号の施行とともに初夏の日差しが現れはじめています。もう立夏、夏なんですね。さて、ここで問題。「春先に枯れた蔓つるやその足元からニョキニョキッと芽を出し、その後段々と蔓を伸ばし、初夏から梅雨にかけて咲く花は?」「う~ん、アサガオはまだ早いし~」「フジ?!」「フジの花は梅雨までもたないよ」「じゃあ、テッセン!」お、当たり!そうです、テッセン、つまりクレマチスですね。ちなみに江戸時代以前に中国原産のクレマチス「鉄線蓮(ティエシエンリエン)」が日本に伝わり、以降日本国内ではこれを「鉄てっせん線」とも呼んでいました。 クレマチスはキンポウゲ科センニンソウ属(クレマチス属ともいう)に含まれる種を指します。原産地は北半球に広く点在しており、原生地によって見た目や性質に大きな差があります。したがって、クレマチスという言葉では花の形を言い表すことができないので、『科』『属』の下の分類単位である『節せつ』『亜あせつ節』『種』あるいは『~系』で呼ぶことが多く、『クレマチス』の表記に『ビオルナ』とか『パテンス系』と併記されます。 「なんか、細かそ~!」そうですね、この辺りはクレマチスに慣れた人が気にされればよいと思います。でもあえて細かい話をしたのは、クレマチスの原産地の一つが日本であり、その種の一つ『カザグルマ』が大輪のクレマチスの祖になっているからです。カザグルマの血筋のクレマチスは『パテンス系』と呼ばれ、世界中のガーデンで親しまれています。「名前は洋風でも、大やまと和撫なでしこ子だったのねっ!」ね、ちょっと親しみがわいたでしょ? 初夏のすがすがしい季節にクレマチスが伸びながら咲き進む様子を眺めてみてはいかがでしょうか。まだ間に合いますよ!執筆 愛知豊明花き流通協同組合 理事長 永田 晶彦クレマチス・パテンス系『華燭の舞』(画像提供:愛知豊明花き流通協同組合)写真は筆者撮影 クモの体色は茶系統が多い。身近なオニグモやアシダカグモもそうである。しかし、サツマノミダマシは腹部が緑色で、美しいと感じるクモである。 京都府北東部や福井県西部地域周辺ではハゼノキをサツマと呼ぶ。サツマノミとはハゼの実のことで、ダマシとは似るである。ハゼの実は熟すと茶色だが、未熟だと緑色をしている。同じ仲間のヤマハゼも同じである。名の由来は、その緑色の実が、腹部の色と似ているからである。 個体数も多く、愛知県内では平野部から山間部まで広範囲に分布している。本市では沓掛町地内の二村山や、点在する雑木林でも見られる。林縁部の枝葉の間に垂直円網を張り、中央部に静止している。網に居ないときは、葉の陰に隠れている。探すこつは、円網の枠糸から、枝葉へ延びる糸をたどればよい。 同じ環境にワキグロサツマノミダマシも生息している。腹部は同色だが、名のように脇が黒い。両種とも春季から夏季に成体になる。是非、緑色のクモを探していただきたい。豊明市史(自然)編集委員緒方清人ヤマハゼの未熟な実腹部が緑色のサツマノミダマシ脇が黒いワキグロサツマノミダマシサツマノミダマシ〜ハゼノキの実の色に似る〜

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