広報とよあけ 平成31年2月1日号
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31“とよあけ花マルシェ”とは、花の街として豊明市をPRするために花イベントや花関連商品などにより、花に親しむ暮らしをお届けするものです。毎月花情報を連載しますので、お楽しみください。つくしよそおととのすとよあけ花マルシェコラムとよあけ花マルシェコラム 寒い日が続きますが、節気の上ではいつのまにか春を迎えます。今の気温では、まだまだ庭いじりを満喫するというわけにはいきませんが、この時期園芸店をのぞいてみると、いろいろなサクラソウの仲間を見つけることができます。サクラソウはサクラソウ科サクラソウ属の総称です。 さてこのサクラソウ、世界中に原種が存在し、そこから生まれた園芸品種も多種多様なのですが、日本にも独自の種があり、特に日本サクラソウと呼ばれています。以下、日本サクラソウを単にサクラソウと呼ばせていただきます。 サクラソウは日本の古典植物の一翼を担う存在で、室町時代の文明期には、すでに栽培が始まっていたことが手記に残されています。その後も『花かだんこうもく壇綱目』をはじめ、たびたび主要な文献・絵画に著され、文化・文政期には熱心な花オタクたちにより花はなずもう相撲(花の品評会)が開催されていました。その後、花オタクの嗜しこう好の矛先がキクやアサガオに移っていったため、サクラソウの人気はやや落ち着きますが、現代でも全国に熱心な愛好家がおり、愛好団体がこれを守り、発展させています。 「でも、サクラソウって、花屋さんではあまり見かけないんですけど・・・」そうですね。花屋さんで見かけるのはほとんどが外来種との交配で生まれた品種です。サクラソウ属を学名でプリムラ(Primura)属というので、お店で見る品種もプリムラ~と表記されているものが多いと思います。最近は八重のプリムラも加わり、色も鮮やかなものが多いですね。古典植物としてのサクラソウの多くは山野草のお店で扱うのが普通のようです。ご興味のある方は山野草取り扱い店やネットで探してみてくださいね!執筆 愛知豊明花き流通協同組合 代表理事 永田 晶彦 春の海辺で「ピーヒョロロー」という声が聞こえて空を見上げるとトンビが翼を広げて大きな円を描きながら舞っていた。そんな童謡「とんび」の歌詞そのままの光景を見た方も多いと思います。 昔から身近な野鳥だったので慣用句にも登場します。分類上はれっきとしたタカの仲間ですが、生きた動物を襲うことは少なく、魚や死んだ動物などを食べることから一段低く見られて、「トンビがタカを産む」との表現が生まれたのは気の毒な限りです。現に干潟でウナギを採る姿は「トンビに油揚をさらわれる」と言われた優れた狩の能力を示していると言ってもいいでしょう。 正式な種名はトビ。カラスより一回り大きく、体全体が茶色っぽくて翼の一部に白斑があり、何よりの特徴は尾が三味線のバチのような三角形をしていることです。豊明では比較的珍しく、ため池の水を抜くとどこからかやって来て浅瀬にいる魚を狙っている、というのが私のトビの印象です。また市内で会えるのを楽しみに、外出時は双眼鏡を忘れないようにしています。豊明市史(自然)執筆員浅野 守彦トビの特徴は三角形の尾(勅使池にて三好善一氏撮影)トンビ~もっとも身近な猛もうきん禽~八重のプリムラ提供 愛知豊明花き流通協同組合

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