とよあけの自然 

ハクビシン ~市内でみつかる~

ハクビシンの画像

 ハクビシンはジャコウネコ科で東南アジア大陸、ボルネオ、台湾に生息する哺乳(ほにゅう)動物です。
 国内の分布域には連続性がなくまだら模様になっていることと、明治期における確実な生息記録がないことから、飼育されていたものが逃げ出して野生化したものと言われています。愛知県においては、三河の山間地域に生息の記録がありますが、これまで豊明市での記録はありませんでした。
 昨年の9月、間米町の農道で変わった動物の死体が発見され、市役所に持ち込まれました。調べてみると鼻から後頭部にかけて顕著な白帯があり、後足が人間の足型によく似ているなどの特徴があり、ハクビシンであると確認され、驚かされました。
 続いて今年の1月、栄町の高徳院での話です。倉庫の天井裏からネコの赤ちゃんのような鳴き声がして、糞尿のシミが伝ってきたため住職が取り出してみると、見たこともない小さな生き物でした。タヌキかも知れないと連絡を受けて現地で見せていただくと、なんとかわいらしいハクビシンの赤ちゃんでした。
 木登りが得意で、ブドウやカキの実を好んで食べるようです。

 

市史編集委員 三浦 馨