とよあけの自然

ニホンマムシ(マムシ) ~山林での散策にはご注意~

二ホンマムシ(マムシ)の画像

 ヘビは嫌われがちな動物ですが、そのなかでも悪役とされるのは毒蛇のマムシです。
 北海道から九州・屋久島まで分布し、山林やその周辺の田畑河川敷などの水が近くにあるところに好んですんでいます。体長が60cm位で、他のヘビに比べ太くて短いことが特徴です。カエル、ネズミ、トカゲ、魚など小型の脊椎動物を食べています。マムシを捕食する動物としては、ワシやタカの猛禽(もうきん)類やイタチなどです。この様にマムシのすんでいる所は多様な動物がすめる豊かな環境の証と言えましょう。
 昼間は草むらに隠れており、夜間になると小道など開けたところに出てきます。市内の山林を歩いているとマムシに注意の看板を見かけることがあります。マムシはあまり動かなく体の斑紋が落ち葉に似ていて見分けがつかないこともあります。たいていのヘビは近寄ると逃げてしまいますが、マムシの場合は、踏んだり捕まえようとすると咬まれることがありますので、見つけたらそっとその場から立ち去ることが安全です。
 そんなマムシですが、薬用や食用として利用され、一昔前には一升瓶に焼酎漬けにして生薬として珍重されていました。

市史編集委員 三浦 馨