とよあけの自然 

赤トンボ ~秋の風物詩~

  赤トンボの画像


 遠く鎮守(ちんじゅ)の森から祭囃子(ばやし)が聞こえ、青空が茜色(あかねいろ)に染まる中、トンボの群れが飛び交う光景は、日本の伝統的な風物詩として伝わってきた自然の一こまです。
 一時(いっとき)の衰退も少しずつ回復の兆(きざ)しをみせ、市内の田園地域でも、秋の風物詩に出会うことができるようになりました。
 この季節のトンボの主役が赤トンボです。赤トンボは、体の赤いアカネトンボの総称で、市内には7種程がいます。羽化直後は黄色く、成長するにしたがって、特に雄は赤くなります。その代表がナツアカネとアキアカネです。この 2種について触れてみます。体長は2~3ミリ程アキアカネの方が大きいです。ともに6月頃羽化しますが、それ以後の生活史にはいくつかの相違点があり、未成熟期の環境・成熟期赤く染まった雄の体・産卵の仕方と時期等調べてみると色々な事がわかります。詳しくは、 15年3月発刊予定の市史資料編補(自然)をご覧ください。
 秋の気配が色濃くなる頃「秋の風物詩」である光景が、昔のように市内のいたるところで見られるようになるとよいですね。

 

市史編集委員 浅井 常典